今回は少しまじめなお話…。
今週から掃除の役割決めの方法を少し変えました。これまでは早い者勝ちの宣言制で、
“I’ll wipe the floor!(床を拭きます)”
“I’ll sweep the floor.(床を掃きます)” “Me too!(私も)” “Then rock-scissors-paper.(じゃ、じゃんけん)”
のような感じで適当に決めていたのですが、いつも掃除の始まりがグダグダしたり言い争いになったりする…わりに、みんな同じ掃除ばかりしており、刺激や成長が感じられなかったので。
少しゲーム感覚を加えて、サイコロを振り、その出た目の数によって
- First name, alphabetical order.(名前、アルファベット順)
- Last name, alphabetical order.(名字、アルファベット順)
- Nickname, alphabetical order.(ニックネーム、アルファベット順)
- From the tallest person.(背の高い順)
- From the shortest person.(背の低い順)
- Birthday from June.(6月生まれから)
- …
などなどで選ぶ順番を決めることにしました。
「背の順」を入れることに悩みました。
「背が高い」「背が低い」という体の特徴。
もしかすると、それで嫌な思いをする子がいるかもしれない…。
迷いましたが、今回はあえて入れることにしました。
“-est”の最上級や、やり取りをする中で”-er”の比較級に触れることができるからです。
実は、”From the oldest person.” “From the youngest person.”も入れているので、必ずしも入れることはなかったかもしれません。でも、サイコロなので、触れる機会を多くするためにも、2種類ぐらい入れたかったんです。
それに、これで「嫌な思いをする子がいる」という方が問題であり、そうなったときにはきちんとそのことをみんなで話したいと思ったんです。
今は、「嫌な思いをする子がいる」「いじめにつながる」という理由で、学校の中などであだ名をつけたり体の特徴や家庭環境について話したりすることをタブーとする風潮があります。本当に嫌な思いをするのか…なぜその子が嫌な思いをするのか…といった議論をすることもなく。私はそこに、すごく違和感と危機感を覚えます。
English Treeでは、みんなはじめにあだ名をつけます。より気軽に呼び合えるように。「自分のことはこう呼んで!」と言う子もいれば、本人が決めきれず、みんなで考えることもあります。でもそれで嫌な思いをしている子はいません。みんな親しげに呼び合っています。
なぜか…。
本人が嫌な場合には、きちんと「嫌だ」と言うよう伝えていること
そして、誰かが「嫌だ」と言った場合には、きちんとそれを受け止めるよう指導していること
が大きいんじゃないなかと思います。当たり前のことのようですし、当たり前のことだと思いますが、すごく大切なことなんだろうと思います。自分の気持ちを素直に表現すること。そして、他人の気持ちを理解し、尊重すること。もちろん、学校はもっと人数が多く、難しい部分もあるとは思いますが、いじめを未然に防ごうとする行為が、逆に違いを認める(相手を理解し認める)教育を難しくするような気がしてなりません。「なぜ」を考える機会も奪わないようにしたいです。
ただ、じゃぁ
From the fattest person.(一番太っている人から)
を入れることができるか…というと、私はできませんでした。自分の中にもコンプレックスや偏見の目があるのだと思います。私を含め、子どもたちも感情をきちんと表現し、それについて疑問を持ったり語り合ったりして、みんなで、みんなが居心地の良い場所にしていければと思っています。
きちんとまとめられずごめんなさい!!